ヨーガ・スートラ

ヨーガは実は、もともとインド思想(哲学)でした。

人生・世界、事物の根源のあり方・原理、これを解く学問が「哲学」と呼ばれますが、ヨーガはインド哲学の一つ、「ヨーガ哲学」として生まれました。


ヨーガ哲学のテーマは、苦しみからの解放です。ちょっと難しくいうと輪廻からの解脱/自己実現。

生きていくこと自体は苦しみでありその苦しみをどのように解消していくのか?という人間の根本的なテーマです。

※インド哲学が歴史を経て派生したものが、後にヒンドゥー教や仏教やジャイナ教といった宗教にもなっていきます。

仏教でいうと苦しみからの解放は、悟りの境地、涅槃(ニルヴァーナ)。


ヨーガはいつから始まったのか。

最も遡るとなんと歴史はインダス文明、紀元前2500年前頃からはじまったといわれます。

モヘンジョダロの遺跡には、ヨーガの神様であるシヴァ神の化身といわれるパシュパティが坐って瞑想している姿が遺跡から出土しました。

戦の跡が残っていないことから、みなヨーガを実践していて平和都市だったのでは?ともいわれています。


こうしてインダス文明から口伝で伝わってきたヨーガが6世紀前後に初めて文献としてまとめられます。

パタンジャリ編纂『ヨーガ・スートラ』  です。

その文献は、現在もヨーガの根本経典としてすべてのヨギーのテキストとなっていますし、私達もその原則をもとにヨーガを練習しています。

(ちなみに編纂したパタンジャリはアーユルヴェーダの医学博士でもあったと言われています)


スートラは糸という意味で、端的に短く4章195節で構成されており、美しい思想の花輪だったり、最大の知識を最小の言葉に結晶化したものといわれます。

最初の数節に、ヨーガの目的であり、一番大事なことが書かれています。

1章1「atha yoganusanam」

    さぁ、これからヨーガを説明しましょう

1章2「yogah citta vrttinirodhah」

    ヨーガは心の動きを一時的に停止させることである。 

1章3 「tada drastuh svarupe vasthanam」

   その時(心の働きが止滅された時)に意識は本来の状態に留まる。

1章4「vritti sarupyam itaratra」 

   そうでない時、意識は心と同じ動きをしている。


ヨーガは心の動作を止めることである。

心の動作が止まった時、本当の自己が立ち上がるが、そうでない時は、

心は周りの世界に翻弄されており、心に安らぎはない。

と超訳はこんなかんじです。


さらに195節を通して、

・心の動きとは?

・心の動きが正常でない時、どんな症状がでるか?

・ストレスを受けている時、心はどうなるか?

・では心の動きを止めるためには何を実践していけばよいか? 

が簡潔に書かれています。


書ききれないので割愛しますが驚くことに、心の動きが正常でないときの症状や、ストレスを受けているときの心についてかかれている部分は、

厚生労働省が示す自律神経失調症・うつ病のチェック項目と合致しています。

紀元前から人間は、こんなふうに心の動きを研究し、心が動くことで生まれる苦しみから解放されようとしてきたんですね。

そして、現代の私達も、心の動きとそれから生まれる苦しみ・悩みはなにも変わっていない、ということが面白いところでもあります。


時代は流れ、紀元後10世紀、日本でいうと平安時代頃。

心をもってして心をコントロールする道筋が容易ではなかった当時の修行者が、

もっと簡単に苦しみから解放される方法はないか、と生まれたのがハタ・ヨーガです。

ハタ・ヨーガは、身体を使って心にアプローチする技法で、まさにそれが私達がいつも練習しているヨーガです。


そういった長い歴史の中で培われた技術を使って、

身体や心の健康、ひいては "より良く生きる" ということに活かして行けるのがヨーガです。



裾野学苑ヨーガクラス

身体の健康と心の安定を目指すヨーガです。 身体を最大限にリラックスさせ筋肉、内臓、自律神経、呼吸を整えます。 不調が取り除かれ、快適で穏やかな毎日がやってきます。ストレスケアに。

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